カエンジシ考察 M-3 型別採用率と立ち回り
メガカエンジシ
⚠️ 本記事のデータはM-3シーズン(2026/06/25)時点の集計です
シーズンM-3のシングルバトルで、カエンジシは使用率92位を記録。メガ進化後はC129・S126と特殊アタッカーとして十分な数値を持ち、ほのお/ノーマルのタイプ一致技にハイパーボイス(みがわり貫通)を加えた打点構成が特徴です。
メガ後の特性はほのおのたてがみで固定され、ほのおタイプの技の威力が1.5倍になります。タイプ一致補正と合わせると、かえんほうしゃ(威力90)は実質135相当、オーバーヒート(威力130)は実質195相当の出力になり、特殊アタッカーとしての打点を大きく底上げします。メガ前の特性はきんちょうかん68.2%が最多ですが、メガ進化した時点でほのおのたてがみへ上書きされる点に注意が必要です。
なぜカエンジシが環境に存在するのか
1. メガ後S126で環境中速帯を大きく上回る
メガ後S126(おくびょうS32の場合S実数値195)は環境の多くのポケモンを上回ります。おくびょう採用率75.2%はこの素早さを最大化する意図を反映しており、上から動いてほのお技を通す展開を主軸とします。
2. メガ後ほのおのたてがみでほのお技の火力が1.5倍
メガ後の特性ほのおのたてがみは、ほのおタイプの技の威力を1.5倍にします。C129のタイプ一致補正(1.5倍)にさらに1.5倍が乗るため、かえんほうしゃ(威力90)は実質135相当、オーバーヒート(威力130)は実質195相当、ねっさのだいち以外の主力ほのお技がすべて強化されます。種族値C129という中程度の特攻でも、この補正によって等倍相手を1発圏に押し込む打点が出る点が、特殊アタッカーとして機能する核になります。一方でハイパーボイス(ノーマル技)やねっさのだいち(じめん技)には補正が乗らないため、ほのお技を主軸に据えるほど火力効率が高まります。
3. ハイパーボイス(音技)でみがわりを貫通する
ハイパーボイス(採用率49.3%)はノーマルタイプ一致の音技で、みがわりを貫通する特性があります。みがわりを張って様子見する相手に対し、みがわりごと削れるため消耗戦でのアドバンテージを取りやすい点が通常の技と異なります。
基本スペック
種族値(メガ進化後)
C129・S126はメガ進化後の特殊アタッカーとして高い水準です。おくびょうS32でS実数値195・C実数値181、ひかえめC32でC実数値199・S実数値178となり、おくびょうは素早さ、ひかえめは火力に寄せた配分になります。主軸型(H2-C32-S32)ではHP実数値162・B112・D106と耐久は低く、上から弱点技を受けると大きなダメージになります。耐久に頼らずSで先制して削るのが前提の型です。
タイプ・弱点
| 弱点(×2) | 耐性(×0.5以下) | 無効 |
|---|---|---|
みず
かくとう
いわ
じめん
|
くさ×0.5
こおり×0.5
むし×0.5
はがね×0.5
ほのお×0.5
フェアリー×0.5
|
ゴースト
|
弱点はみず・かくとう・いわ・じめんの4タイプ(×2)です。ほのおタイプのみの弱点ではなくノーマルタイプも加わることで弱点が4タイプに増えており、コノヨザルなどのかくとう勢・ガブリアスのじめん技が刺さります。一方でゴースト無効により、シャドーボールを軸にしたゴーストタイプへの後出しは安定します。
主要な技と採用率
| 順位 | 技名 | タイプ | 威力 | 採用率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | かえんほうしゃ | ![]() |
90 | 89.0% |
| 2 | オーバーヒート | ![]() |
130 | 63.7% |
| 3 | ハイパーボイス | ![]() |
90 | 49.3% |
| 4 | ねっさのだいち | ![]() |
70 | 36.7% |
| 5 | ニトロチャージ | ![]() |
50 | 32.5% |
| 6 | ソーラービーム | ![]() |
120 | 17.5% |
| 7 | にほんばれ | ![]() |
— | 16.9% |
| 8 | おにび | ![]() |
— | 14.7% |
| 9 | あくび | ![]() |
— | 14.0% |
| 10 | あくのはどう | ![]() |
80 | 13.6% |
かえんほうしゃ(89.0%)が事実上の確定技で、オーバーヒート(63.7%)との2枚採用が主流です。オーバーヒートはC2段階低下というデメリットがあるため、倒し切れる相手に使い切る運用が基本で、かえんほうしゃとの使い分けが技選択の軸となります。
主要型の解説
性格分布はおくびょう75.2%・ひかえめ21.5%の2択が中心で、S最大化のおくびょうが圧倒的多数を占めます。
型1: おくびょうCS型(最多採用)
性格採用率: おくびょう 75.2%(S最大化。EV最多分布 H2-C32-S32 55.2%)
CSおくびょう型
性格: おくびょう(S↑ A↓)
EV: H2-C32-S32(採用率55.2%)
持ち物: カエンジシナイト
・かえんほうしゃ
・オーバーヒート
・ハイパーボイス
・ねっさのだいち / ニトロチャージ
強み:
おくびょうS32でメガ後S実数値195となり、環境の多くのポケモンを上から殴れます(メガゲンガーのメガ後S実数値200など高速メガ勢には先手を取られます)。ほのお技が×2で通る相手を上から削れるため、被弾前に試合の主導権を握れます。
弱み:
おくびょうはとくこう無補正のため、C実数値は181にとどまり、ひかえめ型(C実数値199)と比べて火力が約9%低くなります。ひかえめ型では1発で倒せる相手を2発必要とする場面が生じ、上から殴れる代わりに削り切る速度で劣ります。
型2: ひかえめ火力型(2番目に多い構成)
性格採用率: ひかえめ 21.5%(C最大化。EV最多分布 B2-C32-S32 8.1%)
CSひかえめ火力型
性格: ひかえめ(C↑ A↓)
EV: B2-C32-S32(採用率8.1%)
持ち物: カエンジシナイト
・かえんほうしゃ
・オーバーヒート
・ハイパーボイス
・ねっさのだいち / ニトロチャージ
強み:
ひかえめC32でC実数値199となり、おくびょう型(C181)より高い火力が出ます。この火力差により、おくびょう型では2発必要な相手を1発で倒せる場面が生じます。
弱み:
おくびょう型(S実数値195)と比べてS実数値が178と低く、おくびょう型が抜けるスカーフ非採用のようきマスカーニャ(S実数値192)に先手を取れなくなります。ただしマスカーニャはこだわりスカーフ72.9%が多数派で、おくびょう型のS195でもスカーフようき個体(S実数値288)には後手になるため、この差が活きるのはスカーフ非採用個体に限られます。上から動ける範囲がおくびょう型より狭まる分、被弾してから動く場面が増えます。
環境ポケモンへの相性分析
有利・不利がはっきり出る主要ポケモン
| ポケモン(環境順位) | 相性 | 理由 |
|---|---|---|
アーマーガア(9位)
|
○ 有利 | はがね/ひこう複合だがほのお技が×2で通る。かえんほうしゃ・オーバーヒートのどちらも大きなダメージになります |
マスカーニャ(3位)
|
○ 有利 | くさ/あく複合で、ほのお技×2で通る。ただしようき59.4%・こだわりスカーフ72.9%が主流で、スカーフようき個体(S実数値288)にはメガ後S195でも後手になります |
メガハッサム(32位)
|
○ 有利 | むし/はがね複合でほのお技が×4で通る。最速個体(メガ後S実数値139)でもS195から確実に先手を取れ、かえんほうしゃ1発で大きく削れます |
コノヨザル(45位)
|
× 不利 | かくとう×2弱点でドレインパンチ・ふんどのこぶしが刺さる。カエンジシのほのおはゴーストタイプのコノヨザルには等倍で通るが、ノーマルタイプのハイパーボイスはゴーストに無効(×0)です |
ゲンガー(30位)
|
△ 五分 | ほのお技は等倍で通るがノーマル技は無効。メガゲンガー(採用率58.3%)はメガ後S実数値200でカエンジシS195より速く、先手を取られます |
苦手なポケモンと対策
| ポケモン | 苦手理由 | 対策 |
|---|---|---|
メガラグラージ(12位)
|
じしん(採用率92.9%)・ウェーブタックル(同74.3%)の高火力物理で押され、こちらのほのお技はメガラグラージ(みず/じめん)に半減されます | でんきは無効化されるため、くさ×4で刺さるマスカーニャ(3位)・メガニウム(40位)のくさ技で処理する |
ガブリアス(1位)
|
じめん×2弱点でじしんが高威力で刺さる。使用率1位のガブリアスがじしんを採用している個体の多さが脅威です | ひこうタイプや浮遊特性を持つポケモンでガブリアスのじしんを無効化してから展開する |
ギャラドス(16位)
|
みず×2弱点でたきのぼり(採用率89.6%)が刺さり、こちらのほのお技はみず/ひこう複合に半減される | でんき×4で刺さるライチュウ(5位)・ウォッシュロトム(21位)のでんき技で上から処理する |
メガメタグロス(6位)
|
じめん×2弱点でじしん(採用率75.6%)が刺さる。S195で先手は取れるがほのお技1発で倒し切れず、返しのじしんでHP実数値162・B112の低耐久を貫かれる | ひこうタイプや浮遊持ちでじしんを無効化してから処理する |
データ分析①:メガリザードンYとの差別化
M-3使用率8位のリザードンはリザードナイトY採用率77.5%・リザードナイトX採用率21.1%で、以下はY型を想定した比較です。メガリザードンYは、ほのお/ひこうタイプに特性ひでり(メガ後)を持つ特殊アタッカーで、カエンジシと同じほのお特殊枠として競合します。採用を判断する際に両者の差異が問われる場面では、以下の4点が決め手になります。
タイプ差による耐性・弱点の分岐
| 攻撃タイプ | カエンジシ ほのお/ノーマル |
メガリザードンY ほのお/ひこう |
|---|---|---|
じめん |
×2 | ×0(無効) |
いわ |
×2 | ×4 |
かくとう |
×2 | ×0.5 |
でんき |
×1 | ×2 |
ゴースト |
×0(無効) | ×1 |
カエンジシの優位点: ゴースト無効によりシャドーボール系の技を受け流せます。リザードンYはじめん無効ですが、カエンジシはじめんが×2弱点(ほのおタイプ)で通るため、ガブリアスやメタグロスのじしんにはリザードンYより弱い点は把握しておく必要があります。
リザードンYの優位点: じめんを完全無効化するためガブリアスのじしんが通らず、かくとう半減でコノヨザル(45位)のかくとう技を受けやすい構造です。ただしいわ×4が致命的で、環境にいわ技持ちが増えると採用コストが上がります。
火力:リザードンYがC実数値で大きく上回る
リザードンY(C種族値159)はひかえめH2-C32-S32でC実数値214、おくびょう同EVでC実数値195です。カエンジシ(C種族値129)のひかえめC実数値199・おくびょうC実数値181と比べると、ひかえめ同士でC実数値が15差(約8%高い) あります。メガ後の特性ひでりはソーラービーム即時発動と合わせて多彩な打点を付与し、最多採用技ソーラービーム(76.5%)・かえんほうしゃ(47.5%)・エアスラッシュ(45.5%)の3択がある点でカバレッジの広さも異なります。カエンジシが持つほのおのたてがみ(ほのお技×1.5)はほのお技に絞った補正であり、ひでり補正(ほのお×1.5)も実質同等ですが、ひでり側はソーラービーム・エアスラッシュ・ウェザーボール(24.8%)といった非ほのお技にもダメージを確保できる分、等倍カバーの幅が広くなります。
素早さ:カエンジシがS実数値で優位
カエンジシ(S種族値126)おくびょうS32でS実数値195に対し、リザードンY(S種族値100)おくびょうS32はS実数値149・ひかえめS32は136です。採用率最多のひかえめ(42.8%)・EV分布H2-C32-S32構成(41.9%)のリザードンY(S136)に対し、カエンジシはおくびょう・ひかえめいずれの型でも先手を取れます。スカーフ採用率0.1%とほぼ0に近いため、リザードンYはスカーフ補正を考慮する必要がなく、S差は実際に機能します。
採用の判断基準
| 採用を優先する状況 | カエンジシ | メガリザードンY |
|---|---|---|
| じめん・じしんを受け流したい | ▲(×2だが無効でない) | ◎(完全無効) |
| かくとう勢を受け止めたい | ✕(×2弱点) | ○(半減) |
| 素早さで先手を確保したい | ◎(S実数値195) | △(S実数値136-149) |
| 最大火力の特殊打点が欲しい | △(C実数値181-199) | ◎(C実数値195-214) |
| ゴースト技を受け流したい | ◎(無効) | ✕(等倍) |
| いわ技を安全に受けたい | ○(×2止まり) | ✕(×4) |
ほのお特殊枠の選択として、素早さと弱点の被害軽減を重視するならカエンジシ、火力と物理受け(かくとう・じめん)の耐性を重視するならメガリザードンYが機能する場面が多くなります。
パーティ構成
相性の良いポケモン
パーティ構成の基本方針:
カエンジシはほのお・ノーマルのタイプ一致打点を活かしつつ、4弱点(みず・かくとう・いわ・じめん)をパーティ全体でカバーする必要があります。
- じめん対策: ひこうタイプや浮遊持ちでガブリアスのじしんを無効化する枠を用意する
- みず対策: くさ・でんき技を持つポケモンで水タイプの相手に先手を取れる枠を確保する
- かくとう対策: ひこう・エスパー・フェアリー技でかくとうタイプに圧力をかける枠を添える
まとめ:型別比較
| 型 | 採用率(指標) | 性格 | 主な技 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|---|---|
| CSおくびょう型 | おくびょう 75.2% | おくびょう | かえんほうしゃ・オーバーヒート・ハイパーボイス・ねっさのだいち/ニトロチャージ | S実数値195で多くの相手に先手を取れる(メガゲンガー200等の高速メガ勢には届かない) | C無補正でひかえめ型(C199)より火力が約9%低い(C181) |
| CSひかえめ型 | ひかえめ 21.5% | ひかえめ | かえんほうしゃ・オーバーヒート・ハイパーボイス・ねっさのだいち/ニトロチャージ | C実数値199で一発で倒せる範囲が広がる | C無補正でひかえめ型(C199)より火力が約9%低い(C181) |
総評:
カエンジシはメガ後C129・S126という特殊アタッカーとして機能し、ほのお/ノーマルのタイプ一致技にハイパーボイスのみがわり貫通を組み合わせた打点構成が軸です。メガ後ほのおのたてがみでほのお技の威力が1.5倍になり、おくびょうS32でのS195先手展開が主流の動きとなります。
弱点はみず・かくとう・いわ・じめんの4タイプに及ぶため、パーティ単位でのカバーが必要です。使用率92位というポジションは、火力・素早さは環境水準を満たすものの弱点タイプの多さから採用コストが生じていることを反映しています。
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構築例
かえんほうしゃ
オーバーヒート
ハイパーボイス
ニトロチャージ
みず
かくとう
いわ
じめん
くさ×0.5
こおり×0.5
むし×0.5
はがね×0.5
フェアリー×0.5
ゴースト
メガハッサム(32位)
コノヨザル(45位)
ゲンガー(30位)
メガラグラージ(12位)
ギャラドス(16位)
メガメタグロス(6位)
でんき