マスカーニャ考察 M-3 スカーフ型の技択と立ち回り
マスカーニャ
⚠️ 本記事のデータはM-3シーズン時点の集計です
シーズンM-3のシングルバトルで、マスカーニャは使用率3位を維持しました。こだわりスカーフ(採用率72.9%)と特性へんげんじざい(登場するたびに1回だけ、使用した技と同じタイプに自身のタイプが変化する)の組み合わせで、S実数値174(ようき・スカーフ込みS261)の速度から確実に先手を取り、タイプ一致補正を維持しながら複数の技を使い分けるアタッカーです。
なぜマスカーニャがM-3でも上位に居続けるのか
1. スカーフS261で環境上位のほぼ全員から先手を取る
ようき・スカーフのS実数値は261。M-3使用率上位の主要なS実数値と比較すると、ガブリアス(最速S151)・メガムクホーク(最速S160)・リザードン(最速S149)・ミミッキュ(最速S145)・メガライチュウY(最速S182)・ブリジュラス(最速S133)など、スカーフを持たない相手には全員より先手を取れます。いじっぱり型はS無補正のためスカーフS238となります。
環境3位以内に入る性能の根幹は、この「ほぼ全員の上から動ける」速度補正です。
2. へんげんじざいで全技にタイプ一致補正が乗る
へんげんじざいは「登場するたびに1回だけ、使った技と同じタイプに変化する」特性です。通常ならくさ/あく複合のマスカーニャは、でんき技(かみなりパンチ)ではSTABを得られません。しかしへんげんじざいにより、かみなりパンチを使うターンにマスカーニャがでんきタイプになるため全技がタイプ一致補正(×1.5)の対象になります。これによりトリックフラワー(くさ)・トリプルアクセル(こおり)・とんぼがえり(むし)・かみなりパンチ(でんき)すべてでSTABが乗り、広いカバレッジを一致補正込みで使えます。
3. 技範囲が広く環境上位に強い
こだわりスカーフで先手を確保しながら、環境上位への打点を複数の技で揃えています。ガブリアス(使用率1位)にはトリプルアクセル(こおり×4)で確定処理、メガラグラージや雨パーティのラグラージにはトリックフラワー(くさ×4)で確定1発、ペリッパーにはかみなりパンチ(でんき×4)で確定1発が出ます。くさ・こおり・むし・でんきと異なるタイプの打点を1構成で揃えられる点が強みです。
基本スペック
種族値
A110・S123が攻撃と速度の柱で、BDは70と低め。スカーフで先手を確保しつつ一撃で処理しきる運用が前提のスペックです。
タイプ・弱点(くさ/あく)
| 弱点(×2 / ×4) | 耐性(×0.5以下) | 無効 |
|---|---|---|
ほのお(×2)
こおり(×2)
かくとう(×2)
ひこう(×2)
どく(×2)
フェアリー(×2)
むし(×4)
|
くさ(×0.5)
あく(×0.5)
でんき(×0.5)
ゴースト(×0.5)
みず(×0.5)
じめん(×0.5)
|
エスパー
|
弱点が7タイプあり、むし技には×4を受けます。特にほのお・こおり・かくとう・ひこう・フェアリーは環境に使い手が多く、被弾すると大ダメージになります。BDが70と低いため、スカーフで先手を確保して「攻撃より先に倒す」立ち回りがほぼ必須です。みず・でんき・あく・くさ・ゴースト・じめんへの耐性は持ちますが、先に倒しきれない場面での場持ちはあまり期待できません。
主要な技と採用率
| 順位 | 技名 | タイプ | 威力 | 採用率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | トリックフラワー | ![]() |
70 | 98.2% |
| 2 | トリプルアクセル | ![]() |
20+40+60 | 89.1% |
| 3 | とんぼがえり | ![]() |
70 | 72.1% |
| 4 | はたきおとす | ![]() |
65 | 68.4% |
| 5 | ふいうち | ![]() |
70 | 15.4% |
| 6 | かみなりパンチ | ![]() |
75 | 14.6% |
| 7 | じゃれつく | ![]() |
90 | 9.6% |
| 8 | けたぐり | ![]() |
— | 4.2% |
トリックフラワー98.2%・トリプルアクセル89.1%・とんぼがえり72.1%の3技がほぼ固定枠です。4技目ははたきおとす(68.4%)/ ふいうち(15.4%)/ かみなりパンチ(14.6%)から選択する構成が主流で、対象ポケモンによって刺さる技が変わるため採用が分散しています。
主要型の解説
性格はようき59.4%・いじっぱり34.1%の2択が主流で、最多EV分布はH2-A32-S32(62.7%)です。ようき型はS実数値174(スカーフS261)・A実数値146(EV32)、いじっぱり型はA実数値160(EV32)・スカーフS238(S無補正)となります。特性は95.5%がへんげんじざいで、しんりょく(4.5%)は少数派です。
型: スカーフ物理型(最多採用)
こだわりスカーフ物理型
性格: ようき(S↑ C↓)59.4% / いじっぱり(A↑ C↓)34.1%
EV: H2 A32 S32(62.7%)
持ち物: こだわりスカーフ(72.9%)
・トリックフラワー(98.2%)
・トリプルアクセル(89.1%)
・とんぼがえり(72.1%)
・はたきおとす(68.4%)
/ ふいうち(15.4%)
/ かみなりパンチ(14.6%)
※4技目は3択
ようき型といじっぱり型の差:
ようき型(スカーフS261)といじっぱり型(スカーフS238)はS実数値が23異なります。S239〜261の相手に対してはようき型だけが先手を確保できますが、環境上位でその帯に当たる相手は多くありません。いじっぱり型でもガブリアス(最速S151)・ミミッキュ(最速S145)・ブリジュラス(最速S133)には先手を取れます。メガラグラージは雨なし時S116で先手を取れますが、雨下ではすいすいでS232相当となるため先手が保証されません。
型の実質的な差はA実数値14(146vs160)による確定数の変化です。メガラグラージ(HP175・B110)へのトリックフラワー(くさ×4・必中急所)は、ようき型で244〜288(確定1発)、いじっぱり型で267〜315(確定1発)と、この対面では両型とも確定1発で差は出ません。A差が確定数に影響する対面かどうかは採用時に個別確認が必要です。
環境ポケモンへの相性分析
下表はようき型(A146・A32、スカーフS261)を基準とします。ダメージ範囲は乱数最低(×0.85)〜最高(×1.0)です。スカーフ採用率72.9%のため、相手のスカーフ非採用前提でほぼ全員に先手を取れます。
| ポケモン(環境順位) | 相性 | 理由 |
|---|---|---|
ガブリアス(1位)
|
○ 有利 | トリプルアクセル(こおり×4)3発合計66〜78+122〜144+178〜210(最低合計366)でHP183を確定処理。スカーフS261でS151(最速)のガブリアスより先手を取れる。ただしきあいのタスキ採用率が一定数あり、タスキ残りからの反撃には注意が必要 |
ペリッパー(18位)
|
○ 有利 | かみなりパンチ(でんき×4)で214〜252。HP137のペリッパーを確定1発。スカーフS261でS85(のんき・EV0)を大幅に上回り先手を取れる |
ラグラージ/メガラグラージ(12位)
|
○ 有利 | ラグラージナイト採用率74.8%のメガラグラージ(HP175・B110・最速S116)にトリックフラワー(くさ×4・必中急所)で244〜288(確定1発)。でんき技はみず/じめん複合に無効。雨なし時はスカーフS261でS116を上回り先手を取れるが、雨下ではすいすいでS232相当となり先手が保証されない |
メタグロス(6位)
|
△ 五分 | メタグロスナイト採用率96.9%のメガメタグロス(HP155・B170)にはたきおとす(あく×2)で66〜78(確定2発)。スカーフS261でメガメタグロス最速S160を上回り先手は取れるが、1発では仕留められず不安定 |
アーマーガア(9位)
|
× 不利 | トリックフラワー(くさ×0.25)・とんぼがえり(むし×0.25)が大幅半減で打点がほぼない。かみなりパンチ(でんき×2)は最多EV型(H32-B32)のHP189・B141に91〜108しか出ず、スカーフ型では1発しか打てないため有効打にならない |
アシレーヌ(15位)
|
○ 有利 | かみなりパンチ(でんき×2)で135〜159。HP155のアシレーヌに対し最高乱数で1発、最低乱数では届かず乱数。トリックフラワー(くさ×2)124〜147は確定2発。スカーフS261でS80(EV0無補正)を上回り先手を取れる |
苦手なポケモン
| ポケモン | 苦手理由 |
|---|---|
アーマーガア(9位)
|
はがね/ひこう複合でくさ×0.25・むし×0.25と全主力技が大幅半減。かみなりパンチ(でんき×2)はH32-B32型(最多53.4%)のHP189・B141に91〜108しか出ず、スカーフ固定の1発では倒せない。有効な打点を持てない |
ブリジュラス(4位)
|
はがね/ドラゴン複合でトリックフラワー×0.25・とんぼがえり×0.5。トリプルアクセル(こおり、×1等倍)の3段合計が最大打点だが1発で仕留めるには不十分。はたきおとす(あく→はがね/ドラゴンともに×1等倍)もトリプルアクセルと同等倍率だが威力65の単発で総ダメージはトリプルアクセル3段に劣る。相手の特殊技で反撃される |
ミミッキュ(2位)
|
スカーフ込みでもミミッキュのばけのかわを1発で貫通できないため、ばけのかわ解除後にじゃれつく(フェアリー×2)の反撃を受ける。ミミッキュの最速S145はマスカーニャ素のS174未満なので先手は取れるが、ばけのかわを消耗させるコストが発生する |
パーティ構成
同居率上位パートナー
データ分析①:M-2→M-3での技採用率シフト
マスカーニャの使用率はM-2とM-3でともに3位と順位は変わりません。しかし技採用率には変化があります。
| 技 | M-2 | M-3 | 変化 |
|---|---|---|---|
| トリックフラワー | 92.9% | 98.2% | +5.3pt |
| トリプルアクセル | 72.2% | 89.1% | +16.9pt |
| とんぼがえり | 70.1% | 72.1% | +2.0pt |
| はたきおとす | 57.6% | 68.4% | +10.8pt |
| かみなりパンチ | 21.8% | 14.6% | -7.2pt |
| じゃれつく | 14.4% | 9.6% | -4.8pt |
| けたぐり | 12.5% | 4.2% | -8.3pt |
| ふいうち | 12.0% | 15.4% | +3.4pt |
最も顕著な変化はトリプルアクセルの72.2%→89.1%(+16.9pt)です。これはM-3でガブリアスが使用率1位まで上昇したことと対応します。トリプルアクセル(こおり)はガブリアス(ドラゴン/じめん)に×4となり、3発合計でHP183を確定処理できます。M-2で12.5%あったけたぐりはM-3で4.2%まで大幅に減少し、じゃれつくも14.4%→9.6%に減少しました。これはガブリアスへの特化からアーマーガアやひこう系に対しては諦め、トリプルアクセルでガブリアスを倒す割り切りが広まった結果と読み取れます。
かみなりパンチは21.8%→14.6%と-7.2ptの減少です。ペリッパー(18位)・アシレーヌ(15位)への打点として有効ですが、スカーフ型は技を固定するため、より汎用性の高い4技構成(トリックフラワー・トリプルアクセル・とんぼがえり・はたきおとす)に収束した傾向が数値に現れています。
はたきおとす(57.6%→68.4%)も上昇しています。M-3でメタグロス(6位)等のはがね/エスパー複合が増えたことへの対応で、はたきおとす(あく×2)がこれらに有効打になります。
総評
マスカーニャはこだわりスカーフ(72.9%)とへんげんじざいにより、スカーフS261から先手を取って全技をタイプ一致補正込みで使えるアタッカーです。トリックフラワー・トリプルアクセル・とんぼがえりの3技がほぼ固定で、4技目にはたきおとす・ふいうち・かみなりパンチのどれを採用するかが選出判断に直結します。ガブリアスへはトリプルアクセルで確定処理、メガラグラージへはトリックフラワーで確定1発が出ます。スカーフ採用型は技が固定されるため、予測が外れると火力を活かせない場面が生じます。
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ふいうち
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こだわりスカーフ
トリックフラワー
イカサマ
トリプルアクセル
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ほのお(×2)
ひこう(×2)
フェアリー(×2)
でんき(×0.5)
ゴースト(×0.5)
みず(×0.5)
じめん(×0.5)
エスパー
ペリッパー(18位)
ラグラージ/メガラグラージ(12位)
メタグロス(6位)
アーマーガア(9位)
アシレーヌ(15位)