ゾロアーク(ヒスイ)考察 M-2 使用率39位 イリュージョンと崩しの立ち回り
ゾロアーク(ヒスイ)
⚠️ 本記事のデータはM-2シーズン(2026/05/30)時点の集計です
シーズンM-2(2026/5/13〜6/17)のシングルバトルで、ヒスイゾロアークは使用率39位を記録。特性は**イリュージョン(採用率100%)**で、控えの一番後ろにいるポケモンの見た目で場に出る、相手を欺くことに特化したポケモンです。
ヒスイゾロアークはノーマル/ゴーストという珍しい複合タイプを持ち、ノーマル・かくとう・ゴーストの3タイプを無効化します。きあいのタスキ(採用率70.4%)で1発耐えてからおきみやげ・ちょうはつ・トリックで相手の動きを縛る、崩し役としての運用が中心です。
なぜヒスイゾロアークが採用されるのか
1. イリュージョンで初手の択を歪める
特性イリュージョンは、手持ちの一番後ろのポケモンの姿・名前で場に出る効果です。相手は見えている「別のポケモン」を基準に技選択・交代を決めるため、想定外のヒスイゾロアークの技を通しやすくなります。例えばバンギラスに化けて出せば、相手はバンギラスのいわ・あく技を警戒して動くため、こちらのきあいだま(かくとう)やかえんほうしゃ(ほのお)が刺さりやすくなります。化けの解除は攻撃を受けた瞬間なので、初手の1ターンを能動的に使える点が他の崩し役にない強みです。
2. ノーマル・かくとう・ゴーストを無効化する受け出し性能
ノーマル/ゴーストはノーマル技・かくとう技・ゴースト技をすべて無効化します。環境上位ではルカリオ(使用率9位)のインファイト(採用率71.5%)・しんくうは(26.0%)といったかくとう技、ギルガルド(11位)のかげうち(採用率96.2%)・ポルターガイスト(67.6%)といったゴースト技を透かして場に出せます。弱点があく1タイプのみと少ないため、化けが解けた後も一定の対面なら居座って崩しを進められます。
3. S110で環境上位アタッカーの上を取る
すばやさ種族値は110。おくびょう+すばやさ最大振り(S32)ですばやさは178になり、ガブリアス(S102・使用率1位)・サザンドラ(S98・21位)・リザードン(S100・5位)・ブリジュラス(S85・2位)より速く動けます。こごえるかぜ(採用率61.1%)で相手のすばやさを下げる、ちょうはつ(35.0%)で起点作成を阻止する、おきみやげ(51.2%)で後続の起点を作るといった行動を先手で通せます。
ただしマスカーニャ(S123・3位)・ゲッコウガ(S122・28位)には先手を取られ、いずれもあく技(マスカーニャのはたきおとす57.6%)でこちらの弱点を突くため、上から縛ることはできません。
基本スペック
種族値
とくこう125・すばやさ110の高速特殊アタッカー寄りの配分です。一方でHP55・B60・D60と耐久は全方位に低く、弱点でない技でも上から押されると素受けは難しいため、きあいのタスキで1発耐えてから動く前提の数値です。
タイプ・弱点
| 弱点(2倍) | 耐性(0.5倍) | 無効 |
|---|---|---|
あく
|
どく
むし
|
ノーマル
かくとう
ゴースト
|
弱点があくの1タイプのみで、ノーマル・かくとう・ゴーストの3タイプを無効化するのが最大の特徴です。ノーマル技とゴースト技を同時に透かせる組み合わせは現環境では珍しく、かげうち・ポルターガイストを持つギルガルド(11位)やミミッキュ(19位)のゴースト技、しんそく(ノーマル)などを起点にしやすくなります。一方、弱点のあくを突くマスカーニャ・サザンドラ・ドドゲザン・バンギラスといった上位陣には脆く、これらに崩しの起点を渡さない選出が必要です。
主要な技と採用率
| 技名 | タイプ | 威力 | 採用率 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| こごえるかぜ | ![]() |
55 | 61.1% | 相手のSを1段階ダウン。ガブリアス・カイリュー等への打点と速度操作を兼ねる |
| おきみやげ | ![]() |
— | 51.2% | 自身はひんしになるが相手のA・Cを2段階ダウン。後続の起点作成 |
| シャドーボール | ![]() |
80 | 49.6% | 一致技。20%でD1段階ダウン。ゴースト・エスパーへの主打点 |
| うらみつらみ | ![]() |
75 | 46.5% | 一致技。シャドーボールと選択のゴースト特殊技 |
| かえんほうしゃ | ![]() |
90 | 41.6% | はがね・くさ・むしへの打点。ハッサム・キラフロル・ギルガルド対策 |
| ちょうはつ | ![]() |
— | 35.0% | 相手の変化技を封じる。積み・ステロ・回復の起点阻止 |
| きあいだま | ![]() |
120 | 19.8% | 命中率70。あく・はがね・いわへの大火力。ドドゲザン・バンギラス対策 |
| トリック | ![]() |
— | 16.6% | こだわりスカーフ型で採用。受けポケモンに押し付けて機能停止させる |
| おにび | ![]() |
— | 13.3% | 物理アタッカーをやけどでAダウンさせ機能停止に追い込む |
| かげうち | ![]() |
40先制 | 10.9% | 優先度+1のゴースト先制技。A100のため火力は控えめ。タスキ処理用 |
特性100%・タイプ一致の主打点であるシャドーボール/うらみつらみより、こごえるかぜ・おきみやげといった補助技の採用率が高いのがこのポケモンの特徴です。純粋な特殊アタッカーではなく、速度操作と能力ダウンで相手の動きを縛る崩し役として運用されていることが採用率に表れています。
主要型の解説
型①・型②の指標は持ち物分布(きあいのタスキ70.4%/こだわりスカーフ19.4%)を用います。性格はおくびょう75.3%・ひかえめ13.5%でおくびょうが主流です。
型1: きあいのタスキ崩し型(最多採用)
持ち物採用率: きあいのタスキ 70.4%
きあいのタスキ おくびょうCS型
性格: おくびょう(S↑ A↓)
EV: C32 S32(CS振り。最多型は余りをHBに)
持ち物: きあいのタスキ
・シャドーボール / うらみつらみ
・こごえるかぜ
・おきみやげ
・かえんほうしゃ / ちょうはつ
強み:
きあいのタスキでどんな高火力でも必ず1発耐え、最低でもおきみやげによる相手のA・C2段階ダウン、もしくはちょうはつでの起点阻止という仕事を1つ確実に通せます。イリュージョンで別のポケモンに化けて出れば、相手が誤った技選択・交代をした隙に、こごえるかぜでS操作をしながら殴る/おきみやげで後続の積みの起点を作るといった択を押し付けられます。あく技を持たず弱点を突かれないガブリアス・ブリジュラスには、S110で先手を取って行動前にこごえるかぜでSを下げ、後続のアタッカーに繋ぐ動きが特に有効です。
弱み:
タスキは先制技や定数ダメージで簡単に潰れます。マスカーニャ・ゲッコウガはこちらより速くあく技で弱点を突いてくるため、タスキで耐えても返しで縛りきれません。また、すでにステルスロックやすなあらしなどで削られている状態ではタスキが機能せず、崩しに入る前に落ちます。
型2: こだわりスカーフ型
持ち物採用率: こだわりスカーフ 19.4%
こだわりスカーフ おくびょうCS型
性格: おくびょう(S↑ A↓)
EV: C32 S32(CS振り)
持ち物: こだわりスカーフ
・シャドーボール / うらみつらみ
・かえんほうしゃ
・きあいだま
・トリック / こごえるかぜ
強み:
タスキ型がすばやさ178で止まるのに対し、スカーフですばやさ267相当まで上がり、マスカーニャ(S192)・ゲッコウガ(S191)など素では抜けない高速アタッカーの上を取れます。化けの状態から不意のスカーフ最速で奇襲し、シャドーボールやかえんほうしゃで先に縛る動きが通ります。トリックを採用すれば、行動を縛れない受けポケモンにスカーフを押し付けて変化技を機能停止させられます。
弱み:
こだわりで技が固定されるため、タスキ型のおきみやげ・ちょうはつによる柔軟な崩しはできません。崩し技を1回しか選べず、化けが解けた後は実質1回の攻撃で役割を終えやすい、使い切りに近い型です。
環境ポケモンへの相性分析
有利・不利がはっきり出る主要ポケモン
使用率上位のうち、ヒスイゾロアークと相性がはっきり出るポケモンを有利・不利の両面から挙げます。弱点はあく1タイプのみですが、HP55・B60・D60と耐久が低く、あく技を持つ相手や先制技持ちにはタスキ込みでも縛りきれない点に注意してください。
| ポケモン(環境順位) | 相性 | 理由 |
|---|---|---|
ギルガルド(11位)
|
○ 有利 | かげうち(96.2%)・ポルターガイスト(67.6%)のゴースト技を無効化。せいなるつるぎ(かくとう)も無効。こちらはかえんほうしゃ(はがね×2)が刺さる |
ミミッキュ(19位)
|
○ 有利 | かげうち(93.6%)のゴースト技を無効化、S110>96で先手。じゃれつく(フェアリー・採用率91.9%)はノーマル/ゴーストに等倍止まり。シャドーボール(ゴースト×2)でばけのかわを剥いでから崩せる |
ブリジュラス(2位)
|
○ 有利 | かえんほうしゃは等倍(はがね2×ドラゴン0.5)だがS110>85で先手を取れ、あく技を持たないため弱点を突かれず一方的に崩せる |
ガブリアス(1位)
|
△ 五分(崩し有効) | S110>102で先手。こごえるかぜ(こおり×4・ドラゴン2×じめん2)で大きく削りつつS低下、またはおきみやげで起点化できる。ただしA130の高火力で、タスキで耐えた後の2発目では押し負ける |
ルカリオ(9位)
|
△ 五分(崩し有効) | インファイト・しんくうは・しんそくを無効化し、おきみやげ・おにびで機能停止させやすい。ただしバレットパンチ(はがね・先制)はこちらに等倍で通り、低耐久を削られる |
苦手なポケモンと対策
| ポケモン | 苦手理由 | 対策 |
|---|---|---|
マスカーニャ(3位)
|
S123でこちらより速く、はたきおとす(あく×2・採用率57.6%)で弱点を突かれる。とんぼがえり(70.1%)でこちらを見て安全に引かれ、崩しを通させてもらえない | スカーフ型なら上を取ってシャドーボールで縛れる。タスキ型ではこごえるかぜでSを下げてから、はたきおとす(あく)を半減できるニンフィア・ピクシー等フェアリー枠に引いて受ける |
サザンドラ(21位)
|
あくのはどう(あく×2・採用率98.5%)で弱点を突かれる。S110>98で先手は取れるがこちらの一致技ゴースト・補助技では決定力が足りず、撃ち合うと返しで落とされる | きあいだま(かくとう×2)採用型なら先手で大ダメージを狙える。非採用なら無理せずフェアリー枠(ニンフィア・ピクシー)で後出しして受ける |
ドドゲザン(24位)
|
ふいうち(あく・先制・採用率99.0%)でタスキを無視して上から弱点×2を通される。崩し技を撃つ前に縛られやすい | きあいだま(かくとう×4)を持てば確定1発を狙えるが命中率70が不安。基本はかくとう・ほのお・じめんの高火力アタッカーを後続に置いて受ける |
バンギラス(同居率1位)
|
はたきおとす(あく×2・採用率75.0%)で弱点を突かれ、すなあらしの定数ダメージでタスキが無効化される。高Dで一致ゴースト技も通りにくい | きあいだま(かくとう×4・いわ2×あく2)採用型なら先手で大ダメージ。非採用ならかくとう・むし技を持つアタッカーで弱点を突いて処理する |
ゲンガー(10位)
|
シャドーボール(ゴースト×2・採用率71.1%)で弱点を突かれる。S110同速で運勝負になり、負けると先に落とされる | スカーフ型で確実に上を取り、こちらのシャドーボール(ゴースト×2)で先に縛る。タスキ型なら無理に撃ち合わずあくタイプ等で受ける |
パーティ構成
相性の良いポケモン
パーティ構成の基本方針:
ヒスイゾロアークは単体で完結せず、おきみやげ・ちょうはつ・こごえるかぜで作った起点を後続が活かす構成が前提です。残り5体で以下を補います。
- 起点を活かす積みアタッカー: ガブリアス・ギャラドス・ブリジュラス等。おきみやげで相手の攻撃力を削いだ隙にりゅうのまい・つるぎのまいを積む
- あく弱点の受け: ニンフィア・ピクシー等フェアリー枠でサザンドラ・マスカーニャのあく技を受ける
- 偽装役: バンギラス等の高耐久枠を一番後ろに置き、イリュージョンの化け対象にして初手の択を歪める
データ分析①:メイン技より補助技が優先される崩し役の実態
特性イリュージョン採用率100%・一致技シャドーボール(49.6%)/うらみつらみ(46.5%)という構成だけ見れば特殊アタッカーに見えますが、技の採用率を並べるとこのポケモンの本質が見えてきます。
| 技 | 区分 | 採用率 | 役割 |
|---|---|---|---|
| こごえるかぜ | 攻撃+S操作 | 61.1% | 速度操作 |
| おきみやげ | 補助(自主退場) | 51.2% | 起点作成 |
| シャドーボール | 一致攻撃 | 49.6% | 主打点 |
| うらみつらみ | 一致攻撃 | 46.5% | 主打点 |
| ちょうはつ | 補助 | 35.0% | 起点阻止 |
最採用技が一致打点ではなく、相手のSを下げるこごえるかぜである点が特徴的です。続くおきみやげ(51.2%)は自身がひんしになる代わりに相手のA・Cを2段階下げる自主退場技で、シャドーボール・うらみつらみのどちらの一致技よりも採用率が高くなっています。とくこう125を持ちながら、半数以上の個体が「殴る」より「相手を縛って後続の起点を作る」ことを優先しているわけです。
これは持ち物がきあいのタスキ70.4%に偏っていることと整合します。タスキで1発耐える前提なら、その1ターンを攻撃に使うよりおきみやげ・ちょうはつといった「確実に仕事になる崩し」に充てる方が、低耐久・中火力のヒスイゾロアークの仕事を最大化できる——というのが採用者の選択に表れた合理です。崩し役として選出し、後続の積みアタッカーとセットで運用するのが基本になります。
まとめ:型別比較
| 型 | 持ち物(指標) | 主な技 | 強み | 弱み |
|---|---|---|---|---|
| きあいのタスキ崩し型 | タスキ 70.4% | こごえるかぜ・おきみやげ・シャドーボール・かえんほうしゃ | 1発耐えて崩しを確実に通す。柔軟な択 | 先制技・定数ダメージでタスキが潰れる |
| こだわりスカーフ型 | スカーフ 19.4% | シャドーボール・かえんほうしゃ・きあいだま・トリック | 高速アタッカーの上を奇襲で取る | 技固定で柔軟な崩しができない |
総評:
ヒスイゾロアークはノーマル・かくとう・ゴーストの3タイプ無効と弱点あく1タイプという優秀な耐性に、イリュージョンの奇襲性とおきみやげ・ちょうはつ・こごえるかぜの崩しを組み合わせた起点作成役です。ギルガルド・ミミッキュのゴースト先制技を透かして起点にできるのが現環境での明確な強みです。
一方でHP55・B60・D60と耐久は低く、弱点を突くあくタイプ(マスカーニャ・サザンドラ・ドドゲザン・バンギラス)には崩しを通す前に縛られます。タスキで1発耐えてから、おきみやげで後続アタッカーの起点を作る——この一連の動きを成立させる選出ができるかどうかが、使用率39位という尖った性能を活かす鍵になります。
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構築例
きあいのタスキ
シャドーボール
きあいだま
こごえるかぜ
かげうち
きあいのタスキ
シャドーボール
こごえるかぜ
ちょうはつ
おきみやげ
どく
むし

ギルガルド(11位)
ミミッキュ(19位)
ルカリオ(9位)
マスカーニャ(3位)
サザンドラ(21位)
ドドゲザン(24位)
ゲンガー(10位)